ご挨拶

校歌祭の旗の下に

「青春 かながわ校歌祭」は、平成17年に当時湘南高校湘友会会長であった天野武和氏(現振興会名誉会長)等が中心となって検討が開始され、1年後の平成18年10月、22校の同窓会の参加を得て記念すべき第1回校歌祭が開催されました。
 既に存在していた「東京校歌祭」に触発されて、神奈川県内の県立高校(新制高等学校及び旧制中学校・高等女学校等)の同窓生有志を中心に、在校生も交えて各校の校歌・応援歌等を披露し、その伝承及び振興を図るとともに、卒業生と在校生が交流し、親睦を深めることを目的としたものです。
 その推進母体の役割を担っているのが主催者「かながわ校歌振興会」です。
また、スタート当初から、神奈川県教育委員会には共催者としてご協力をいただいておりますが、さらに参加同窓会の母校出身県議会議員の方々で構成する「かながわ校歌祭参与会」の皆様にご支援いただいております。
 毎年の校歌祭は、第1回湘南高校湘友会、第2回希望ヶ丘高校桜蔭会・・・と各同窓会が順次実行委員長を引き受け、幹事同窓会や参加同窓会からの実行委員やご担当の皆様、ご参加の皆様のご協力によって運営されて来ております。
 開催会場は実行委員長同窓会の地元を中心に選ばれ、これまで横浜の県立青少年センターホール、よこすか芸術劇場、厚木市文化会館、神奈川芸術劇場、秦野市文化会館等で実施されて参りました。
 この間、小田原高校樫友会が実行委員長を務めた平成23年の第6回では、その年3月に発生した東日本大震災・福島第一原発事故に伴う震災被害者に対する義援金を募集し、「あしなが東日本大震災津波遺児基金」へ寄付をいたしました。
 また、厚木東高校常盤会が実行委委員長を務めた第12回においては、福島第一原発被災地で休校の止む無きに至った福島県立富岡高校の"母校で校歌を歌い隊"をお招きしましたが、当地に避難しておられる方々も一緒になって校歌を歌うことでお互いの絆を深め合う姿に、会場を埋めた参加者全員が感動し、改めて"校歌の持つ力"を確認し合う良い機会となりました。
 さらに、商工高校雄飛会が実行委員長を務めた第13回においては、ハンドスタンプアートプロジェクトへの協力をいたしました。このプロジェクトは病気や障害を抱える子供たちを応援するため「ハンドスタンプ…手形(足でもほっぺでもお尻でも)」を集め、世界一大きな絵(モザイクアート)を作って東京パラリンピックで掲げることを目標としております。当日は400名を超える皆さんのハンドスタンプが集まりました。
 「青春 かながわ校歌祭」は伝統校や新設校が一堂に会し、在校生から80代90代の卒業生までが年代を超えた交流を図り、新たな伝統を作り上げます。
 今回、第1回から培ってきた、参加者全員が主催者であり主演者であり、さらには観客・サポーターでもあるお祭りとの原点を確認し合うシンボルとして、「校歌祭の旗」を作成しました。
元号が平成から令和へと変わり新しい時代へと入りましたが、校歌の持つ力は未来へ向けて益々揺るぎないものとして引き継がれていくものと確信しております。
 “校歌祭の旗の下”に結集し、声高らかに歌おうではありませんか!!!

かながわ校歌振興会 会長 山下東洋彦